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LPACからの視点

2019年7月 - 8 min レポートを読む

ベアリングスは過去25年超に亘りプライベート・エクイティ市場への投資を行ってきた中で、リミテッド・パートナー・アドバイザリー・コミッティにおいて何百という席数を確保し、利益相反の緩和や、GPおよびLPに対するベストプラクティスの提言を行ってきました。当レポートでは、プライベート・エクイティ市場が変化する中で、LPACメンバーの視点から見た市場のトレンドについて解説します。

株式持分の売却

現在のトレンド
近年、自社の株式の一部を売却しようとするGPが増加しています。Pitchbookのデータによれば、その傾向は今年大幅に加速しており、当分野における三大投資家は現在、合計で170億米ドルもの投資を探っており、これは過去10年間に戦略全体で調達された金額を上回る水準となっています。その動機は様々です。キャッシュフローを創出して追加的な資金調達や事業運営の支援に充てるケースもあれば、異なる投資戦略を実践するために必要なストラクチャーの構築に使用する、第三者の専門性を取り入れるための資金源にするなどの目的もあります。例えば2018年、GPは、株式売却資金を主に、新しい分野や地域での取り組みの開始や、ファンドへのコミットメント強化、新戦略向けのシードマネーなどに使用したと述べています。こうした状況は、答えよりも多くの質問を生み出します。ファンドの将来の戦略は当初の戦略から逸脱してしまうのか?後継者育成のために現在の有能な人材をどのように引き止めるのか?新たに参入してくる投資家は誰なのか?新たな所有者としての彼らの目標やインセンティブはどのような影響をもたらすか?などです。

ベアリングスの見方
LP投資家には、パートナーシップの構築に当たっては慎重かつ長期的なアプローチを採ること、とりわけGPや他のLPとのプロアクティブな意思疎通を通じて取引独自のダイナミクスを理解することを推奨します。GP持分を巡る決定が提示された際には、取引の発生経緯を調査し、売却判断の背景や売却益の使用目的を理解し、適切な利害一致が図られているかどうかを確認する必要があります。

ESG論議の高まり 

現在のトレンド
環境・社会・ガバナンス(ESG)問題を投資プロセスに組み込むことは、着実に運用会社のベストプラクティスとなりつつあります。ただし、ESG問題への取り組み状況は地域やマネジャーによって異なります。欧州のGPは他地域に比べより成熟したアプローチを取る傾向にあり、ESGが投資プロセスに組み込まれ、少なくとも年に一度は投資家との話し合いが持たれています。一方、北米では、こうした取り組みがまだ発展段階にあります。機関投資家にとってのESGの重要性が増しているため、北米のGPおよびLPは近年、ESGの組み込みや計測についてより先進的な対話を持っています。これらの対話は、S(社会)およびG(ガバナンス)に重点が置かれる傾向にありますが、包括的なリスク・アプローチへの需要は増加しつつあり、環境問題に関する問題意識も高まっています。また、LPがより透明性を求める動きを強める中、GPはより良いESGのモニタリングおよびレポーティングを標準的慣行として取り入れつつあります。

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