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CLO:テクニカル要因が生み出す投資機会

2019年11月 - 7 min レポートを読む

ストラクチャード・クレジット共同責任者であるTaryn Leonard(タリン・レオナール)とMelissa Ricco(メリッサ・リッコ)が、CLO市場における投資機会とリスクに加え、テクニカル要因が非効率性、引いては投資機会を生み出している背景について解説します。

失業率は低く、緩やかながらも安定した成長が維持されるなど、経済は依然としてかなり良好な状態にある一方、クレジット市場の一部では幾分ストレスが見られるなど、やや矛盾した状況が起きています。クレジット市場、特にバンクローン市場の現状をどのように見ていますか?

Melissa:市場では昨今、リスクオフのセンチメントが強まっています。投資家は経済の先行きを懸念していると言って間違いありません。世界的な成長鈍化、貿易摩擦、あるいは単に私達がサイクルの最終局面にいるとの見方などがその原因と考えられます。バンクローン市場では、様々な固有のリスクがより頻繁に見られ始めています。具体的には、価格の大きな変動、B格銘柄の格下げ懸念などです。その結果、高格付けのクレジットが選好され、低格付けのクレジットとの間に格差が生じています。

Taryn:バンクローン人気は現在低迷しています。金利上昇が懸念されていた2018年には、投資家はバンクローンを非常に選好していました。しかし、2019年第1四半期に米連邦準備制度理事会(FRB)がハト派に転換すると、バンクローンのリテール・ファンドから大規模な資金流出が見られるようになりました。実際、過去13ヶ月連続で流出となっています。この急落によって、バンクローン市場ではテクニカル要因主導の投資機会が生まれています。このため、ベアリングスのマルチ・クレジット戦略の一部においては、これまでの戦略を方向転換し、バンクローンのエクスポージャーを増やし始めました。バンクローンは現在の市場環境下において、利回り面のみならず、担保付という潜在的なメリットを投資家に提供していると私達は考えます。今後時間の経過とともに、バンクローンのアウトパフォームが見込まれます。そのバンクローン市場にアクセスし、分散や構造的保護という追加的なメリットを享受するに当たり、CLO投資は効果的な方法であると思われます。

 

CLOにとっては良い流れですね。現在のCLOの需給動向はいかがですか?

Melissa:CLOの供給は2019年を通じて力強さを維持しており、米国では第3四半期までで約1,000億米ドルに達しています。過去2年間はさらに堅調でした。これは、低金利環境において世界中の投資家が当該アセットクラスを特に魅力的と考えている証左です。ただし、直近においては供給は大幅に減少しています。減少の主な理由としては、CLOのスプレッドが裏付け資産のスプレッド対比で拡大している点が挙げられます。このため、エクイティ投資家にとって、過去と比べると、現在はCLOを組成するに当たりあまり魅力的な時期ではありません。

需要サイドを見ると、投資家がクレジット・ファンダメンタルズの先行きやネガティブなニュース・ヘッドラインに対する懸念を強めている結果、CLOの需要もわずかに減速しており、質の高い裏付け資産を持つ案件が選好されています。

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