JA 日本 機関投資家のお客様
債券

ハイイールド:変化するセンチメントの中で投資機会を特定する

2019年4月 - 8 min レポートを読む

米国ハイイールド投資責任者のDavid Mihalick(デイヴィッド・ミハリック)が、ハイイールド市場がここ数ヶ月で経験した投資家センチメントの乱高下の背景と、投資チームが足元市場において見出している投資機会について解説します。

ハイイールド市場は、2018年第4四半期のボラティリティ上昇を経て、2019年に入り急速に反発しています。これらの動きの背景にある要因について教えてください。

直近6ヶ月はまさにジェットコースター相場でした。リスク資産のパフォーマンスを見ると、S&P500指数、ハイイールド債市場、ローン市場は、2018年第4四半期にそれぞれ約14%、5%、3%下落した後、2019年第1四半期にはそれぞれ約14%、7%、4%上昇しました1

ベアリングスでは、こうした動きは主にテクニカル要因によるものであると考えています。2018年第4四半期を振り返ると、期初の300bps台前半のスプレッドに対しバリュエーションを疑問視する声が多く聞かれたほか、Brexitや米中貿易摩擦といったネガティブなニュースがあり、米連邦準備制度理事会(FRB)の過度な利上げ姿勢に対する懸念がありました。これらが全て、株式市場の下落要因となりました。原油価格が1バレル当たり70米ドルから40米ドル付近にまで下落を始めたことも悪影響を及ぼしました。

第4四半期初、バンクローンが非常に堅調に推移していたため、バンクローンを保有するファンドが解約資金を手当てするため当該資産の売却を開始しました。しかし、同四半期が進むにつれ、FRBがよりハト派的な姿勢を見せ始めたことから、バンクローン・ファンドからの資金流出も発生し、結果として12月単月で合計約150億米ドルが流出しました2。一方ハイイールド債市場では2019年第1四半期に入って以降、FRBの姿勢転換を背景に多くの投資家が変動利付のバンクローンから固定利付イイールド債への入れ替えを検討し始めたことなどから、資金が流入し始めました。

投資家センチメントが両極端に振れる中、ハイイールド企業に目立った動きはなく、第4四半期の企業決算は非常に好調な内容となりました。ベアリングスでは、株式を上場している400社近いハイイールド発行体をカバーしていますが、そのうち75-80%は同四半期において事前予想通りもしくはそれを上回る決算を発表しました。企業(のファンダメンタルズ)と市場のパフォーマンスの不一致について、正確な理由を特定することは困難ですが、ボラティリティ上昇がファンダメンタルズ要因によるものでないことはほぼ明らかです。事実、ハイイールド発行体の足元のデフォルト率は依然として1~2%と歴史的な低水準にあります。主にテクニカル面、特にリテール・ファンドからの資金流出により短期的に不安定な状態が発生した結果、資産価格が下落し、2018年終わりには魅力的な投資機会が生まれました。

1. 出所: Bloomberg: S&P 500、BAML U.S. High Yield Index、Credit Suisse Inst’l Leveraged Loan Index 2019年3月31日現在
2. 出所: Lipper FMI 2019年3月31日現在

X

当社のウェブサイトBarings.comをご利用いただくことにより、(1)当社がお客様のデバイスに特定のクッキーを配置したり、利用規約およびウェブサイトのプライバシーに関する通知に記載されているその他のオンライン追跡メカニズムを使用することができること、(2) お客様が当該利用規約に了承したことにご同意していただけたものと致します。