2025年8月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2025年8月は、米国が再び景気回復局面から景気後退局面へと後戻りしました。各国の関税交渉の合意に向けた期待により、米国の製造業PMIが一時期回復していましたが、再度好不況の境目を示す50を割り込むまで悪化したことが、今月の局面変化の要因です。関税政策に関して、トランプ米大統領は各国への圧力を強めたり、急転合意に至ったり、目まぐるしく状況が変化したことで、各国の企業や消費者の先行き見通しは振らされ、それらを集計したソフトデータの変動がやや大きくなっています。その影響から今月は他に局面変化が生じた国が多く、カナダ、メキシコ、ニュージーランドが改善、日本、ポーランドが悪化しました。