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債券

優先担保付ハイイールド債券投資の4つの魅力

2019年7月 - 3 min レポートを読む

グローバル・ハイイールド投資グループ責任者のMartin Horne(マーティン・ホーン)が、長期化したクレジット・サイクルの最終局面にある現在、グローバル優先担保付ハイイールド債券が魅力的な投資の選択肢になり得ると考える4つの理由について解説します。

資本構造上の優先度

デフォルト率は近年歴史的な低水準で推移していますが、クレジット・サイクルが下降に転じる局面ではデフォルト率の上昇が避けられません。このような環境においては、資本構造上で最も優先度の高い部分に投資をしておくことが非常に重要です。優先担保付債券はその名の通り、優先担保付ローンと並び資本構造の最上位に位置しています。企業は、投資家に対する債務返済が滞った場合、破産による清算を迫られます。この場合、企業の保有する資産が売却され、優先順位に従い、優先担保付債券、ジュニア/劣後債の順に債務が弁済されます。債券が担保無に対して担保付に分類されている場合、発行体の担保または何らかの形の資産によって保証されているため、弁済順位は最上位となります。担保は、不動産、機器、車両、ソフトウェアや商標など無形物を含む様々な資産の形をとることができ、優先担保付債権者の弁済請求を満たすために使用されるため、これらの債権者は企業の資本構造上最も優先的な立場に立つことになります。

高い回収率

優先担保付債券は資本構造上最初に弁済を受ける権利を有し、ハード資産によって保証されているため、企業が債務不履行に陥った場合には、伝統的な無担保ハイイールド債券よりも回収率が高くなる傾向があります。これは、債務のより大きな部分が弁済されることを意味します。より下位に債券と株式のクッションがあり、優先担保付債券は発行価額の2倍の価値を有する担保資産にカバーされているケースが多くなっています。これが通常の場合、ハイイールド債券市場全般と比較して高い回収率に結び付く要因となります。歴史的に見ると、デフォルトした優先担保付債券(伝統的に回収率が低い分野であるリテールとコモディティが中心)の1987年~2019年初来の平均回収率は62.1%1でした。回収率は、担保資産の性質や当該担保資産の市場価額、元本回収のための法的・実務的ステップなど様々な要因により異なりますが、優先担保付債券の債権者は常に事業再構築に関する交渉の話し合いに参加が可能であり、事業再構築プロセスを通じて優先的債権者としての扱いを受けることができます。とくにクレジット・サイクルが成熟化する局面において非投資適格資産クラスへの投資に慎重となりがちな投資家にとって、この優先的立場は魅力的になり得るでしょう。

広範かつ増加しつつある様々な投資機会

債券投資家が考慮すべきその他の重要な点は、当該アセットクラスの投資機会が非常に幅広いこと、および他の資産クラスとの相関関係が歴史的に低く分散という追加的なメリットを享受できる点です。優先担保付ハイイールド債券市場は金融危機後、特に欧州で大きな成長を遂げました。これは主に、当該資産クラスが企業向けの実行可能なファイナンス手段として頭角を現した一方、ローンや無担保債券などその他の資金調達手段が、金融危機中・後に銀行が貸出を抑制する中で伸び悩んだことが背景にあります。現在、優先担保付債券市場の時価総額は3,150億米ドル超となっています2

市場の動きに左右されない一貫したリターン

優先担保付債券は過去15年間で年平均7.0%と非常に安定したリターンを記録しています3。世界金融危機や欧州債務危機、米国テーパリング、コモディティ・サイクルの変動、ブレグジットなどを含む地政学的な不確実性の期間を含めてもこのようなリターンが記録されている点は注目に値します。よって、特に市場が全般的に弱含むような局面においては、スプレッドを多少犠牲にでき、短期的なボラティリティに耐え得る投資家にとって、優先担保付債券は一定程度の元本保全と魅力的なリターンを創出し得る投資の選択肢となるでしょう。

(当記事はノルディック・ファンド・セレクション・ジャーナルに掲載された記事を基にしています。)

1 出所: Moody’s Corporate Default & Recovery Rates 2019年3月末現在
2 出所: Bank of America Merrill Lynch 2019年3月末現在
3 出所: Barclays, Bank of America Merrill Lynch, Credit Suisse 2019年3月末現在

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