JA 日本 機関投資家のお客様
マクロ&地政学

リーマン破綻の5つの真の教訓

2018年9月 - 4 min レポートを読む

リーマン破綻から10年が経過した今、マクロ経済・地政学リサーチ責任者のDr. クリストファー・スマートが、危機がもたらした市場のダイナミクスと人間の特質に関連する5つの真の教訓を解説します。

北半球の9月といえば夏が終わり、学校が始まる時期。そして今年はリーマン破綻から10年の節目を迎えその教訓を厳粛に検証すべきタイミングがきています。

人々の回想は、当時のショッキングな感情や、誰が刑務所に行くべきだったかというポリティクスの問題、消費者金融保護局設立がもたらしたメリットなど様々だと思いますが、真の教訓は、市場のダイナミクスと人間の本質に関連したものだと考えます以下に私が考える5つの教訓を記します。

1. 重力の法則を忘れない
モノが非常に高いところから落ちる時、その影響を吸収するために大きな緩衝剤が必要です。当時、極端にレバレッジが高まっていた銀行が生き残ることはとても考えにくい状況で、実際に生き残ることができませんでした。損失を吸収するために手元に用意しておくべき資本が正確にどの程度なのかは常に議論されるところですが、大半の場合人々が考えている以上に資本が必要です。

2. クオリティの高い水道設備への投資は後悔しない
世界金融危機の混乱の最中に腹立たしかったのは、取引の多くについてその相手方が誰なのかがわからない点でした。デリバティブの中央清算機関が設立されたことは、金融市場の透明性を高めるうえで著しい進歩でした。現在は1つのカウンターパーティに問題があっても、システム全体の流れが滞ることはありません。

3. 振り子は左右にバランス良く
規制は、沢山あり過ぎると革新や成長を阻害し、少なすぎると杜撰さや詐欺を生みます。(クリストファー・ドッドとバーニー・フランク自らが言うように)ドッド-フランク法を嫌う人は大勢います。しかし当時は、システム全体がより多くのルールを必要としており、特に消費者が粗悪な慣行や非良心的な専門家からの保護強化を必要としていました。

X

当社のウェブサイトBarings.comをご利用いただくことにより、(1)当社がお客様のデバイスに特定のクッキーを配置したり、利用規約およびウェブサイトのプライバシーに関する通知に記載されているその他のオンライン追跡メカニズムを使用することができること、(2) お客様が当該利用規約に了承したことにご同意していただけたものと致します。