2025年5月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2025年5月は、全般的に前月から悪化した国が目立ちました。局面が後退した国もあり、日本、英国、スウェーデンが景気減速局面から景気後退局面へ、ユーロ圏が景気拡大局面から景気回復局面へ、ノルウェーが景気拡大局面から景気減速局面へとそれぞれ移り、景気の悪化が示唆されました。いずれの国でもソフトデータの弱さが続いており、主に消費者信頼感やPMIなどの悪化が寄与しました。局面変化がなかった国でも水準を下げたところが多く、トランプ米大統領の関税政策が幅広くグローバル経済の重しになっている様子がうかがえます。今後はハードデータで経済の減速が確認されるかが焦点となります。