2025年7月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2025年7月は、米国が景気後退局面から景気回復局面へと改善したほか、日本と英国もそれぞれ局面が改善しました。いずれの国でも製造業PMIの回復が寄与しました。5月に米国は中国と関税率引き下げの合意、英国とも自動車・鉄鋼への追加関税削減を含む合意に至り、その時点では大きな不透明感が緩和されたことがこの背景にあると見られます。しかしニュージーランドとポーランドは反対に製造業PMIの低下により、局面が悪化しました。ニュージーランドは中国や豪州、ポーランドはドイツなど欧州諸国の外部経済への依存度が強いため、関税にまつわる不透明感がグローバルで依然残っていることが重しになっていると思われます。