2023年11月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2023年11月も、米国が景気回復の軌道を維持する中、日本や欧州は景気後退局面にある構図に変化はありません。その中で、局面変化があったのが中国です。中国は9月に回復局面から減速局面へと移りましたが、今月拡大局面へと逆戻りしました。中国の景気先行指数は改善が続いていますが、製造業者の景況感は悲観と楽観の狭間で揺れ動き、中国経済の実体を示す電力消費量、融資残高、鉄道輸送量の数値も一進一退の動きを脱せず、方向感に欠けています。今後、中国政府が低迷する経済を下支えできるのか注目されます。