2025年11月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2025年11月は、局面変化が生じた国が少ない中、英国が景気後退局面から景気拡大局面へと改善しました。10月製造業PMIは好不況の境目を示す50を依然下回っているものの、約1年ぶりの水準まで改善したことが寄与しました。ただしサイバー攻撃を受けていた英大手自動車メーカーが生産を段階的に再開したことが一因であり、マインドの改善が続くかどうかに留意が必要です。また全体的に景気の改善を示す景気回復・拡大局面に位置する国が多くなっています。世界経済は米国の関税の影響が危惧される中で今のところ底堅さを保っていますが、高い不確実性のもとで改善軌道を維持できるか注目されます。