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実物資産としての知的財産

2月 2018 - 8 メモ 読む

「実物資産」の定義について検証し、知的財産と他の実物資産に共通する特徴についてご説明します。

初めに
“実物”資産に対する考え方は時間の経過と共に進化し、機関投資家向けにとっての資産ベース投資戦略の選択肢は拡大しています。しかし、実物資産について確立された定義はありません。過去においては、インフレとの正相関や有形資産であることなど実物資産の定義は単純化される傾向にあり、その定義についての幅広い議論は行われてきませんでした。学術的な調査もこうした概念や議論に同調してきました。このように、投資や学術の分野では標準的な定義は曖昧なままですが、実物資産に共通する特性としては、以下の点が挙げられます。

  • 欧米のインフレ率と正の相関を有する
  • 不安定なマクロ経済環境において資産保全に寄与し得る
  • 製品の需給逼迫から直接的な恩恵を受ける
  • 実体経済に不可欠である
  • 長期債務の運用に適したリスク・リターン特性を有する

これらの洞察は、実物資産を理解するに当たり有益であると同時に、洗練された投資家が長期債務の運用手段として他の投資戦略と組み合わせて活用してきた実物資産戦略の投資対象資産を理解するのにも役立つものと考えます。

インフレリスクやその他の投資リスクを管理・軽減しようとする投資家にとって、上述のような様々な特性を有する実物資産を多面的に理解することには大きな意味があると考えます。なぜなら、多面的な理解により、一定の資産に特化した投資戦略の構造的な弱点に対処することが可能となるためです。たとえば、インフレの原因は、コストプッシュやデマンドプル、海外貿易不均衡、マクロ経済の不安定化など様々で、どれか一つの資産が全てのケースにおいて有効なインフレヘッジの手段となることはあり得ません。例えば、海外貿易不均衡が原因となるインフレに対しては金が有効なヘッジ手段となりますが、賃金主導のコストプッシュ・インフレに貴金属投資が有効なヘッジ手段となるかどうかは不透明です。

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