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欧州不動産エクイティ:都市毎に投資価値を見出す

2019年10月 - 8 min レポートを読む

ベアリングスの欧州&アジア・パシフィック不動産エクイティ責任者であるCharles Weeks(チャールズ・ウィークス)が、欧州不動産市場において各セクターおよび地域のどこに投資価値を見出しているか、どのような戦略や投資スタイルにおいても投資チームがアクティブ・アプローチを採用する理由などについて解説します。

景気後退の可能性も囁かれる中、投資家はクレジット・サイクルの現局面において今後どの方向に進むべきかを見極めようとしています。ベアリングスでは欧州不動産市場の現状についてどのように見ていますか?

過去10年にわたる量的緩和と低金利の影響もあり、現在が10年以上続いた長期の不動産サイクルの最終局面にあることは確かだと考えます。しかし、世界貿易や政局を巡る不透明感、経済センチメントの悪化など、私達が直面している逆風にもかかわらず、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行の金融政策のハト派転換を受け、ファンダメンタルズの観点から見た市場は引き続き堅調に推移しています。全般的に、サービスセクターを中心に労働市場が堅調に推移しており、実質賃金が10年ぶりに増加しています。これは、国内消費の下支えになるという意味で良好な兆候です。また、借入比率も妥当なレンジ内にとどまっています。ユーロ圏の成長率は約1.2%とかなり緩やかですが、不動産価格は他の資産と比較して極めて魅力的な相対価値を提供しており、欧州不動産市場への資金流入も継続しています。こうした動きは、複数のセクターおよびスタイルに亘り今後の市場を下支えするものとみられます。 

リスク・リターンの観点から欧州不動産の投資スタイル分類について説明していただけますか?ベアリングスはどのタイプに投資するのでしょうか?

インカムの観点から最も安定した資産、もしくは債券に類似した資産は、コアおよびコア・プラス投資です。これらは一般に、強固なコベナンツや長期リース契約を有し、大規模かつ流動性が最も高い市場に存在する傾向にあります。リターンおよびリスクは一般的にそれほど高くはありません。目標リターンは6~7%で、その約3分の2がインカム、約3分の1がキャピタル・ゲインです。レバレッジ水準は相対的に低く、ローン・トゥ・バリュー(LTV)は最大でも30%程度です。

バリュー・アッド投資には、立地は良いものの資本や管理が不十分で時として空室率の非常に高い資産を取得・修繕し、コア投資家に売却するなどの取引が含まれます。竣工時に即リースできるという強い確信を持てる建設中の資産を先行投資で購入する場合もあります。この場合、投資タイミングやコスト超過などの開発リスクはディベロッパーが負担します。バリュー・アッド投資の目標リターンは10~12%と高く、インカムよりキャピタル・ゲインが主な収益の源泉となります。LTVはより高く、60%程度まで高まる場合もあります。そのため、インカム投資というよりキャピタル・ゲイン狙いの投資の側面が強くなります。

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